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今を生きる

日本のデザイン業界の常識が世界では非常識だった

www.hochi.co.jp

 

JSC(日本スポーツ振興センター)がザハさんに新国立競技場デザインの著作権譲渡と口止め依頼をしたニュースです。

これ一見するとJSCが後ろめたいことがあって新国立デザインのパクリ疑惑も本当なんじゃないの?と思う人もいるかもしれませんね。

 

擁護するつもりは一切ないんですが、これは日本では普通のことなんですよ。

デザインコンペに応募した方はわかると思うのですが(逆に言うとほとんどの人が知らない)応募条件に「権利は主催者に譲渡する」という項目があるのがほとんどです。

 

compe.japandesign.ne.jp

 

有名なコンペ募集サイトです。

ここにはいろんな分野のコンペ情報があります。

現在プロじゃなくてもデザイナー、イラストレーターになりたい人は是非ここからチャレンジしてみてください!

ただし上で述べたように権利は取られてしまいますが。

 

そういった日本のデザイン業界の意識、いえ正しくは企業のデザインに対する意識ですね。

それを今回の国立競技場デザインでも適用しようとしたのでしょう。

そしてその権利意識の食い違いでザハさん側を怒らせてしまったのではないでしょうか?

口止めは事なかれ主義が裏目に出たパターンでしょうね。

 

新案の隈さんは身内だけで評価を固めていったわけではなく、実力で世界的な建築家となった方ですのでパクるなんてことはしないと思うんですよね。

もしパクってるとしたらもう時間がないからって誰かにめちゃくちゃお願いされたか。

これは完全に僕の勝手な想像ですけど。

 

なんにせよザハさんにも失礼だったし、隈さんもケチをつけられてしまってたまったものではないですね。

日本は知的財産の扱いが他の先進国より遅れていると言われており、その体質が浮き彫りになってしまったのが今回の出来事なんだと思います。

デザインを生み出した人に権利があるということを認めるべきです。

そして公式ロゴ問題でもそうなのですが主催側で責任を取る人がいないということが一番の問題だと思います。

当たり前のことのようですが日本のデザイン業界は閉じられた世界だったので、そんな風習がまかり通っているのです。