アメリカでまた新たに15万円を給付することになりました。
これで合計3回約34万円になるそうです。
日本の1回10万円はどんどん差をつけられていますね。
さて、これはアメリカの経済が強いからなのでしょうか?
それは他の給付を行った国と比べても言い訳にはならないように思えます。
日本は未だに世界第3位の経済大国ですが、それ以下の国にも給付の金額回数ともに去年の時点で差をつけ続けられています。
これは経済の問題ではないのです。
社会に対する意識の違いがそうさせています。
日本においては社会を維持するということがどういうことなのか理解していない人が多いように感じます。
だいぶ前に「自粛するのが嫌になった。協力したら得することがなければ意味がないのではないか」という内容の記事が注目を集めていました。
結局は釣り記事だったようですが賛同するコメントも多く付いていたので、その賛同した人たちは社会というものを理解していないと言う他ありません。
社会において自分が得することは、利益とは何か。
それは「生きている」こと自体なのです。
衣食住に困ることなく生きているその「普通の生活」を送れていること自体がすでに得をしているのです。
その普通の生活が新型コロナウイルスによって脅かされそうになったため他の国では生活の一部を制限してしのごうとしています。
それが外出制限、外国人の入国停止の措置等です。
仕事も今まで通りにはできなくなり、収入が激減してしまうからこそ給付金が効果を発揮します。
というように海外は社会を生きるためのシステムとして維持しながら、まさしく非常事態時の機能を稼働させていることがわかります。
しかし日本はどうでしょうか。
みんな普通に仕事してますよね。
飲食店だけ名指しされて営業規制されていますが、その代償として補償金を出しています。
これは諸外国と同じように正しい対応です。
ですがその一方で他の国民に対してはあくまでも自粛要請です。
満員電車に揺られながら(嫌だなあ)と思うだけで何も変わらない日常。
会社では「常識的な行動を心がけるように」と曖昧なことを言われていることでしょう。
だから仕事はしても家族や友人と会うことは我慢する日々。
でも禁止では無いから出歩く人も多いですし、感染増加している時のGoToだって行く人がたくさんいました。
その中で給付金が配られたらどうなるでしょうか?
もうすぐ緊急事態宣言も解除されます。
その時今まで感染も気にしないで遊んでいたという人たちがお金を持ったらどうすると思いますか?
というわけで今の自粛レベルでの給付金はコロナ感染抑制に対して逆効果になる可能性があります。
ただし、給付金が無くても出歩く人は増えるし対策も無いので感染者はしばらくするとまた増えるはずです。
そうやって増えては自粛要請、減ったら宣言解除、また出歩いて増加。
そんな波をダラダラ繰り返しているうちにワクチンも出回り、抗体もなんとか獲得していつの間にか収束する。
指導者が道筋を示すこともなく、効果的な対策もせず国民が全員で何となく我慢してたら終わっている。
それが「日本モデル」だと思います。
日本において「正しい給付金」が配られるようになるには、国民が社会について考え議論し、きちんと政治家を選ぶ必要があります。