国土交通省政務官がコロナ拡大を「国のせいにしないでくださいね」とツイートし批判が高まりました。
はっきり言って、彼は正しい。
なぜならコロナ拡大は国のせいではなく、政府のせいなのだから。
なんであんたは国気取りなんだよ。
しかしこのように政府と国を同一視していることは、国民全体が陥っている問題であると思います。
それと繋がるニュースに漫画家の浦沢直樹さんが安倍首相の似顔絵を描いたことに批判が集まることがありました。
布マスク2枚だけという対応の「ショボさ」と首相の姿を重ね合わせた似顔絵であり、滑稽さを強調しているので揶揄と受け取ることも確かにできます。
そしてイラストに対する拒否反応は「反日左翼」「そんなに嫌なら日本から出て行け」というものでした。
政権、政策批判をする人によく使われるフレーズです。
これも政府=国というズレた認知のために起こることです。
政権批判が日本国批判と同じことになるため反発が起きます。
その同一視は愛国心と政権への支持を重ねてしまうので安倍政権は何をしても支持率が下がらないのだと思います。
不祥事が何度起きても高い支持率を告げるニュースに「なぜなんだ」「支持してる奴らは馬鹿なのか」というようなコメントが付きますが、愛国心があるからだと考えているので僕は納得しています。
愛は盲目なので相手の悪い部分に目をつぶってしまうことがあります。
家族が犯罪を起こしてもかばうような心理ですね。
逆に政府を嫌う人にも共通した認識でもあります。
政策がダメだからといって「日本死ね」という必要はないんです。
政治家は日本国民から行政執務を委託された代行業者でしかありません。
「首相=日本国のトップ」ではなく「首相=日本の行政のトップ」という当たり前の認識を持てば政権への批判は国を貶すものなどではなく、彼らの業務の拙さを指摘し改善を求める意見だということが理解できます。
そしてその正しい批判は建設的なものになり得るでしょう。
むしろ保守、愛国者こそが「国をおとしめるようなことをするな」と政権を批判するべきなのです。
では国とは何なのか。
歴史、土地、文化。
それら全てを受け継ぐ私たち「人」こそが国なのです。
だから人を大事にすることが国を大事にすることであり、政治家の仕事なのです。
その使命をおろそかにしているならば批判も当然ですし、選挙にははっきりと反映させなくてはいけません。
それを判断するためにまず僕たちが政治に関心を持たなくてはいけないのです。
ところでAKIRAにはオリンピック中止やコロナ禍*1を的中させるような予言めいた描写があります。
そして最後には国を創ることも描かれています。
現実世界でも僕たちが国の意識を新しく自分の中に創るべき時が来たことを示唆しているのではないでしょうか。
*1:コロナが人工物だったらアキラじゃん!!