諸外国に比べ日本ではコロナウイルス感染者は少ない部類の国になりました。
その理由を「検査をしていないから反映されていない」「隠している」とする人と、「検査数の少なさは意図的。医療崩壊を防ぐ作戦が功を奏しているから」という人で別れて議論されているようです。
しかし、僕が思うに「単に感染拡大のスピードが遅いだけ」なのではないでしょうか。
日本にコロナウイルスがもたらされたのは比較的早かったのですが、他の要因によって広がりが抑えられていたのだと思います。
それは、島国であるためウイルスを続けざまに持ち込む人が少なかったから。
近年は外国人観光客が増えているとはいえ欧米に比べればまだまだ少ない方なので、持ち込んでくる保菌者の絶対数が少なかった。
周囲に接している国がないので往来がしにくいという環境がそれを助けました。
そしてコロナが広がり始めてからは観光客自身が日本を避けたのでさらに火種が減った。
日本に寄港したクルーズ船で感染者が増えたけど、実際には海上に隔離されたので本土に影響はなかった上に「日本はやばい」という認識がもたらされて日本が渡航先として敬遠されたのが皮肉にもプラスに働きました。
よく言われている日頃からマスクを着け手洗い消毒の習慣があり、握手、ハグ、キスの文化もないことで広がりが抑えられていたという点も確かにあったでしょう。
しかしそれらと日本の対策が実は正しかったという認識を合わせることは危険です。(←今ここ)
本当は今まで単にダムに溜まる水のスピードが遅かっただけみたいなものです。
ここから保菌者が集団に対して一定の割合を超えると欧米と同じく爆発的に増えるでしょう。
さらにわかりやすいイメージとしては核分裂。
このモデル動画で一個のピンポン球を投げ入れると次々にピンポン球が弾けていきます。
この投げ入れるピンポン球の数が少なかったのが日本で、多かったのが周囲に他の国がある欧米だったのではないでしょうか。
だから欧米では一気に広がりを見せたのだと思います。
連鎖を止めるには弾けた箇所を隔離しなければいけないのですが、日本はそれが完全にはできていません。
感染者が一番多い東京都で外出自粛要請が発表されました。
しかし外出禁止ではなく要請。
禁止にすると補償責任が生じるので要請にしたのでしょう。
この曖昧さと責任を取らない文化が感染爆発の火種になる可能性が高いと思われます。
そして世間の油断した雰囲気もその不安を加速させるばかりです。
その心配が空振りになったとしても自分でできることは最大限するべきです。